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2015/09/14

【オールドカーシリーズ創刊号】

オールドカーシリーズ創刊号

パート1:ホンダシビック 型式SB1(1972年9月〜


世界に遅れととっていた日本もようやくモータリゼーションの時代を
迎えつつあり、世界に打って出るためのクルマが必要になった。

ホンダが世界戦略のために作りあげ現在販売されている乗用車の中でも
長く同一の名称で販売されている1台である。

それが、『ホンダシビック』なのだ




その当時、光化学スモッグの影響から校庭での運動が禁止されるほど
自動車が出す「排気ガス」はとても有毒なものだった。

運輸省は1966年7月、自動車の有害な排出ガスの排出基準を示し、
同年9月以降の生産車(ガソリン自動車、ただし軽自動車は除く)は、
一酸化炭素(CO)を3%以下が義務付けられた。
翌1967年8月には公害対策基本法が、1968年には大気汚染防止法が施行されるに至った。

この法律より一段と厳しくしたのが、マスキー法と呼ばれる法律だった。

内容は、1975年型車からCO・炭化水素(HC)は共に10分の1減少させること
窒素酸化物(NOx)に至っては1976年型車から、10分の1にするというものであった。

世界中の自動車メーカーは、この規制内容を達成することは不可能であると主張したが、
マスキー法は同1970年12月31日に発効した。

この過酷で厳しい法律を日本のメーカーが1975年規制のマスキー法合格第1号となった。
それに挑戦したのがホンダシビックの搭載されているCVCCエンジンだった。

CVCCとは

・ C(Compound)は、エンジン機構として、燃焼室が主燃焼室と副燃焼室の二つがあることから、『複合・複式』を表す。

・ V(Vortex)は、副燃焼室で燃焼した火炎がトーチノズルを通して主燃焼室に
噴流となって噴出すると、主燃焼室内に渦流を起こし、エンジンの燃焼速度を
早める作用をすることから、『渦流』を表す。

・ CC(Controlled Combustion)は、燃焼速度を適正コントロールすることから、
『調速燃焼』を表す。

「プロジェクトX ホンダCVCC」で世界に挑戦



1972年7月11日にデビューしエンジンはSOHC 1.2L、60PSを発生した。
トランスミッションは4速MTのみであった。
1972年8月31日に、3ドアハッチバックシリーズと上級グレード「GL」(2ドア/3ドア)を
追加GLのエンジン出力は69PS

1974年10月に、シビック初のスポーツモデル、「1200RS」をラインナップに追加
5速MTが装備され、エンジン出力は76PSまで上げられた

● 砲弾型フェンダーミラー
● フロントワイパー(2速)プラス間欠式
● 電動式ウインドウォッシャー
● リアワイパー(電動式ウインドウォッシャー付)
● 後退灯2個
● ブルーガラス(熱線吸収ガラス)
● 電熱線入りリアウインド

今では当たり前になっているフロントワーパースピードに間欠がつき
ブルーガラスが装備されたのも『RS』の特徴だった。

エンジンにはCVツインキャブ
タイヤは13インチのラジアル 700kgの車重に76馬力
パワー・ウエイトレシオは9.5kg/PS

覆面・警察でも使われた日産グロリアPY31と同じパワー・ウエイトレシオ














木目模様の計器盤とウッドステアリングは高級感たっぷり。
横置きFF5速の変速機、機械式タコメータメータ、四輪ストラットの独立懸架。

初代「CIVIC CVCC」は、米国自動車技術者協会(SAE)AUTOMOTIVE ENGINEERING誌から『20世紀優秀技術車 70年代版』を受賞する


1972年(昭和47年)出来事

■ 札幌冬季オリンピック開催
■ 桜島が噴火
■ 上野動物園でパンダ公開
■連 合赤軍によるあさま山荘事件

流行語

■ お客様は神様です(三波春夫が舞台で言い、レッツゴー三匹がこれをまねて流行った)
■ ナウ (「今風でいい感じ」などの意味で用いられた)
■未 婚の母(未婚で子供を産み育てる女性のこと)


ジョン・レノン&オノ・ヨーコ 発売日 1971年12月1日
原題 Happy Xmas (War Is Over)




(参考資料)

年代流行  http://nendai-ryuukou.com/1970/1972.html

ホンダHP CVCCエンジン開発秘話
http://www.honda.co.jp/50years-history/challenge/1972introducingthecvcc/index.html

Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/ホンダ・シビック


編集後記:

オールドカーシリーズ創刊号に選んだのが『ホンダシビック』にしたのは
初めて乗ったクルマだからです。

当時大学卒の初任給が127200円でした。
中古で購入したのですが(父親に買ってもらった)
30万円したと覚えています。

それも、当時として珍しくクーラー付きだった。
カセットテープに好きな曲を録音して、彼女とドライブをしたもんだ。

そんな青春時代の思い出が沢山詰まった初代シビックを
紹介したい、と思い創刊号にしたのです。

ディスコサウンドが好きでよくこの曲を音量全開で聞いたものです。





Earth, Wind & Fire - Boogie Wonderland (Official Video)






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